初めての建設業許可申請|基礎知識と5つのSTEP

ここでは建設業許可申請に関するHow toを紹介します。
申請のやり方から行政書士に依頼するメリットまで網羅的に説明します。

目次

そもそも建設業許可とは?

建設業許可とは、建設工事を適正に行うために必要な許可です。一定規模以上の工事を請け負う場合には、国や都道府県から許可を受ける必要があります。この許可は、建設業者の技術力や経営能力を証明するものであり、発注者からの信頼を得るためにも重要な役割を果たします。

なぜ許可が必要なのか?

建設工事は、建物の安全や品質に直接関わる重要な仕事です。そのため、技術力や経営能力が不十分な業者が工事を行うと、手抜き工事や欠陥住宅などの問題が発生する可能性があります。建設業許可制度は、このような問題を未然に防ぎ、国民の安全・安心を守るために存在します。

許可が必要な工事と不要な工事

すべての建設工事に許可が必要なわけではありません。軽微な工事と呼ばれる小規模な工事は許可が不要です。具体的には、以下の工事が該当します。

  • 建築一式工事
    • 工事1件の請負金額が1500万円(税込)未満の工事
    • 延べ面積150平方メートル未満の木造住宅工事
  • 建築一式工事以外
    • 工事1件の請負金額が500万円(税込)未満の工事

上記を超える規模の工事を請け負う場合には、建設業許可が必要となります。

建設業許可の基礎知識

許可の種類(大臣許可と知事許可)

建設業許可には、大臣許可と知事許可の2種類があります。

  • 大臣許可
    • 2つ以上の都道府県に営業所を設けて営業する場合に必要な許可
  • 知事許可
    • 1つの都道府県内にのみ営業所を設けて営業する場合に必要な許可

大臣許可と知事許可で大きな違いがあります。
これから申請をする内容がどちらになるのか事前に確認しておきましょう。

許可の区分(29業種)

建設業許可は、工事の種類によって29の業種に区分されています。許可を受ける際には、実際に請け負う工事の種類に対応する業種を選択する必要があります。

建設業の種類具体的な工事の例
土木一式工事道路、橋、ダム、トンネル、河川、下水道などの総合的な土木工事
建築一式工事住宅、ビル、商業施設などの総合的な建築工事
大工工事大工工事、型枠工事、造作工事
左官工事

左官工事、モルタル工事、モルタル防水工事、吹き付け工事、とぎ出し工事、洗い出し工事

とび・土工工事・コンクリート工事足場組立、くい打ち工事、土砂掘削、コンクリート打設工事
石工事石積み工事、石張り工事
屋根工事屋根の葺き替え工事
電気工事発電設備、送電線、配電線、屋内配線工事
管工事冷暖房設備、空調設備、給排水設備工事
タイル・れんが・ブロック工事タイル、れんが、ブロック積み工事
鋼構造物工事鉄骨の組立て、橋梁架設工事
鉄筋工事鉄筋の加工、組立て工事
舗装工事道路舗装、駐車場舗装工事
しゅんせつ工事河川、港湾の浚渫工事
板金工事金属板の加工、取付工事
ガラス工事ガラスの取付工事
塗装工事建築物、構造物への塗装工事
防水工事建築物、構造物への防水工事
内装仕上工事壁紙貼り、床カーペット敷き、天井仕上工事
機械器具設置工事機械器具の据え付け工事
熱絶縁工事冷暖房設備、冷凍冷蔵設備の熱絶縁工事
電気通信工事有線・無線通信設備、放送設備工事
造園工事庭園、公園、緑地造成工事
さく井工事井戸掘削、温泉掘削工事
建具工事金属製建具、木製建具の取付工事
水道施設工事上水道、下水道施設工事
消防施設工事消火設備、警報設備工事
清掃施設工事ごみ処理施設、し尿処理施設工事
解体工事建築物、構造物解体工事

許可の有効期間と更新

建設業許可の有効期間は5年間です。
引き続き建設業を営む場合は、有効期間が満了する前に更新手続きを行う必要があります。更新手続きを怠ると、許可が失効し、軽微では無い工事を請負うことが出来なくなるため注意が必要です違反が発覚すると罰則を受けるため、更新時期が近づいたら漏れなく対応しましょう。

建設業許可のメリット

建設業許可を取得することには、以下のようなメリットがあります。

  • 社会的信用度の向上:許可業者としての信頼が得られ、発注者からの信頼性が高まる
  • 大規模工事への参入:一定規模以上の工事を請け負うことができるようになり、事業拡大のチャンス
  • 金融機関からの融資:許可業者としての信用力が高まり、金融機関からの融資を受けやすくなる

建設業の有無でビジネスのハードルがグッと下がります。
これから大きくしていく会社にとっての優秀な武器になるでしょう。

許可を取らないとどうなる?ペナルティについて

許可が必要な工事を無許可で行った場合、建設業法違反となり、以下のようなペナルティが科せられます。

  • 懲役刑または罰金刑
    • 3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人の場合は1億円以下の罰金)
  • 指示処分
    • 行政庁から業務改善命令
  • 営業停止処分
    • 一定期間の営業停止
  • 許可取消処分
    • 許可が取り消され、一定期間は再取得できない

更新しなかった場合も同様です。こういったペナルティを受けないように建設業許可取得後も管理していきましょう。

次に、建設業許可取得までの流れを紹介します。

建設業許可取得までの流れ

STEP1:事前準備(自分の状況を把握する)

まず、以下の事項を確認し、自分の状況を把握しましょう。

  • 請け負いたい工事の種類と規模:どの業種の許可が必要か、大臣許可と知事許可のどちらが必要かを判断します。
  • 経営体制:経営業務の管理責任者や専任技術者を配置できるか確認します。
  • 財産的基礎:許可要件を満たすだけの財産があるか確認します。

STEP2:許可要件の確認

建設業許可を取得するためには、以下の5つの要件を満たす必要があります。

  • 適正な経営体制を有していること
  • 営業所ごとに専任技術者を置く者であること
  • 不正または不誠実な行為をするおそれがないこと(誠実性)
  • 財産的基礎または金銭的信用を有していること
  • 欠格要件に該当していないこと

経営業務の管理責任者

建設業の経営経験が一定以上ある人を配置する必要があります。具体的には、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

  1. 常勤役員等であり、建設業に関する経営業務の管理責任者(以下、経管という)の経験が5年以上
  2. 常勤役員等であり、建設業に関する経管に準ずる地位の経験が5年以上
  3. 常勤役員等であり、建設業に関する経管に準ずる地位として経管を補助する業務が6年以上
  4. 常勤役員等であり、建設業である経管として2年以上あり、3年以上建設業に関する業務(財務管理、労務管理,業務運営)の役員等に次ぐ職制上の地位にある者
  5. 常勤役員等であり、建設業に関する経管として2年以上あり、3年以上建設業かどうかにかかわらず役員等の経験がある者

例)

  • 株式会社の代表取締役として5年以上建設業を営んでいる
  • 個人事業主として5年以上建設業を営んでいる
  • 建設業の会社の支店長を5年以上経験がある

専任技術者

許可を受けようとする業種について、一定の資格や実務経験を持つ人を営業所ごとに配置する必要があります。専任技術者の要件は、業種ごとに細かく定められています。

一般建設業の場合の例

  • 土木工事業、建築工事業:1級・2級土木施工管理技士、1級・2級建築施工管理技士、建築士などの資格保有者、または大学の指定学科卒業後3年以上の実務経験者、高校の指定学科卒業後5年以上の実務経験者
  • 電気工事業:第1種・2種電気工事士、1級・2級電気工事施工管理技士などの資格保有者
  • 管工事業:1級・2級管工事施工管理技士などの資格保有者
  • 10年以上の実務経験

特定建設業の場合の例

  • 1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士、1級電気工事施工管理技士、1級管工事施行管理技士等の資格者
  • 一般建設業の資格要件に該当し、元請として4500万円以上の工事について2年以上の指導監督的な実務経験を有する

また、許可を取得するための財産的基礎があることを証明する必要があります。

財産的基礎

財産的基礎について、一般建設業の許可を受ける場合には、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

  • 自己資本が500万円以上あること
  • 500万円以上の資金調達能力があること
  • 直近5年間許可を受けて継続して営業した実績があること(更新の場合)

次に欠格要件について紹介します。

欠格要件

許可申請者や役員、経営業務の管理責任者、専任技術者などが、以下の欠格要件に該当ししていないか、十分注意しましょう。

  • 申請書に虚偽や重要な事実の記載が欠けている場合
  • 破産手続開始決定を受けて復権を得ていない者
  • 建設業許可を取消され、その取消しの日から5年を経過しない場者
  • 建設業許可の取消し処分に係る聴聞通知を受けた後、廃業の届出をした場合に届出から5年を経過しない者
  • 聴聞通知を受け取った日から取消し処分がされた日までの間に廃業の届出をした場合、聴聞通知を受けた日からさかのぼって60日前までの間に当該廃業届出をした法人の役員等もしくは政令使用人であった者で、廃業届出の日から5年を経過しない者
  • 営業の停止の期間が経過していない者
  • 禁固以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、またはその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 建設業法等に違反、もしくは暴力団対策法、または刑法の罪もしくは暴力行為等処罰に関する法律の罪やわ犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、またはその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  • 心身の故障により建設業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定める者
  • 暴力団員等がその事業活動を支配する者

STEP3:必要書類の収集

許可要件を満たしていることを確認したら、必要な書類を収集します。必要書類は、許可の種類や申請者の状況によって異なりますが、主なものは以下の通りです。

個人の場合

書類の種類具体的な書類名
共通書類許可申請書、役員等の一覧表、営業所一覧表、専任技術者一覧表、工事経歴書、財務諸表、納税証明書、社会保険加入状況証明書など
申請者全員が提出する書類(個人)住民票、身分証明書、登記されていないことの証明書、確定申告書など

法人の場合

書類の種類具体的な書類名
申請者全員が提出する書類(法人)登記簿謄本、定款など
経営業務の管理責任者の証明書類確定申告書、工事請負契約書、在籍証明書、請求書と通帳のコピーなど(経験年数や地位を証明する書類)
専任技術者の証明書類資格証の写し、卒業証明書、実務経験証明書、請求書と通帳のコピーなど
財産的基礎の証明書類預金残高証明書、融資証明書、直近の決算書など

各建設業許可の申請書類は、都道府県庁や地方整備局のウェブサイトからダウンロードできます。記入例を参考にしながら、正確に記入しましょう。

  • 許可申請書:許可を受けようとする業種や許可の種類、申請者の情報などを記入します。
  • 役員等の一覧表:役員や経営業務の管理責任者、専任技術者の氏名や住所、生年月日などを記入します。
  • 営業所一覧表:営業所の名称や所在地、電話番号などを記入します。
  • 専任技術者一覧表:営業所の名称、氏名、建設工事の種類、資格者区分などを記入します。
  • 工事経歴書:過去に請け負った工事の実績を記入します。
  • 財務諸表:貸借対照表や損益計算書など、財産状況を証明する書類です。
  • 納税証明書:税金を滞納していないことを証明する書類です。
  • 社会保険加入状況証明書:社会保険に加入していることを証明する書類です。

注意点

書類は最新の情報を基に作成し、提出前に必ずコピーを取りましょう。
また、個人事業主の場合、以下の書類に注意が必要です。

  • 確定申告書:経営業務の管理責任者の経験年数や、財産的基礎を証明するために必要です。過去5年分の確定申告書を準備しておきましょう。
  • 身分証明書:個人事業主本人と、経営業務の管理責任者のものが必要です。市区町村役場で取得できます。
  • 登記されていないことの証明書:個人事業主本人と、経営業務の管理責任者のものが必要です。法務局で取得できます。

STEP4:申請書類の提出

必要な書類が揃ったら、管轄の行政庁に申請書類を提出します。
申請手数料は、大臣許可と知事許可で異なります。また、新規申請か更新申請かによっても金額が異なります

  • 大臣許可:15万円(新規申請)
  • 知事許可:9万円(新規申請)

申請手数料の納付方法は許可行政庁で異なるため事前に確認しておく必要があります。例として、東京都知事許可は現金納付です。
申請書類は、正本と副本を1部ずつ提出します。副本は、申請者の控えとなります。
申請窓口の受付時間は、平日の午前9時から午後5時までが一般的です。
申請書類の提出は、原則として持参ですが、郵送または電子申請で受け付けている行政庁もあります。事前に確認しておきましょう。

STEP5:審査と許可通知

申請書類が提出されると、行政庁による審査が開始されます。
審査期間は、申請内容や行政庁の混雑状況によって異なりますが、通常1ヶ月から4ヶ月程度です。審査期間中に、行政庁から追加書類の提出を求められる場合があります。
審査の結果、許可要件を満たしていると判断された場合、許可通知書が交付されます。許可通知書を受け取ったら、建設業許可業者として営業を開始することができます。

STEP5までまとめました。申請までにやるべきことが多々あり、多くの方は行政書士に依頼して申請手続きをしています。

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という方は気軽に相談してください。

おわりに

建設業許可を取得することで、より大規模な工事を請け負うことができるようになり、事業の拡大や安定化につながります。また、許可業者としての信用力が高まることで、顧客や取引先からの信頼も得やすくなります。

しかし、この申請手続きは初めての人にとってはハードルが高いもの。
間違いなく最短で申請をする手段として行政書士に依頼をすることもおすすめ。

弊所では以下の料金で承っております。

サービス内容 費用(税込)
建設業許可申請(新規) 150,000円(大臣許可 180,000円)(10年の実績で証明 +20,000円)
建設業許可申請(更新) 100,000円(大臣許可 130,000円)

※日当:¥10,000(2時間以上の相談外作業の場合にいただく場合)
※相談報酬:初回無料
※交通費等の実費をいただく場合がございます
※上記報酬以外に別途登録免許税等申請費用がかかります

ご依頼頂く多くのお客様は、まず相談だけ…という方がほとんどです。
気軽にご連絡頂き、まずは話を聞かせてください。

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